半木の道の桜は満開である。ここを抜けて上賀茂神社あたりまで、鴨川沿いの桜はほんとうによい。
何度も通っている道だし、今日の身体にはもう少し長い。そう思って、途中で離脱した。離脱先は京都府立植物園である。
植物園に入ると、チューリップが前面に出ていた。赤、黄、桃色。その奥に桜がある。花見客がめちゃくちゃ多い。ここは駅から近く、一年でいちばん人の多い時期なのだろう。
しかし、北山という場所柄か、園内の空気は落ち着いている。
まとまった元気なソメイヨシノが見られて、場所の治安もよい。そういう条件がそろっているのだから、人が集まるのも当然である。
桜林まで行くと、こちらは結構散っていて、少し悲しい。やはりもっと頻繁に来ないといけないのだな、と思う。
だが。地面にはタンポポが咲いていて、黄色に緑、桜、空の青。散り気味の桜でも、下草があるだけで明るい。
桜品種見本園のほうへ移ると、早咲きも遅咲きもあるので、歩いていて退屈しない。
八重山古志は相変わらず花びらが豪華で、少し見世物じみているところがよい。
林2号は緑に白が映える。
桐ヶ谷はほんのりピンクが残っていて、
小汐山は、いかにも桜らしい顔をしている。
名札を読みながら見ていくと、同じ白でも、同じ薄桃でも、それぞれ少しずつ性格が違う。
散策というより点検に近くなるが、こういう時間は嫌いではない。
最後はキッチンポットまで歩き、ヤング定食を食べた。最近とくに混んでいるらしく、店の中にも、外の花見の続きのような気配が残っている。
皿の上は揚げ物が重なり、ご飯は山盛りで、食べてもあまり減った気がしない。
お腹いっぱいになる。しかし、スマホの充電も、私の充電も、最後まで完全回復はしなかった。
店を出てから、もう今日はここまでと決めた。京都の桜めぐりは終了である。
歩き疲れた脚で駅のほうへ向かいながら、さっき見た花筏の長さをまだ少し考えていた。水の上にあれだけ花びらがたまるのだから、枝の上から落ちた量も相当なはずである。そんな当たり前のことを、妙に実感のある考えとして持ったまま、ゆっくり歩いた。








ピリオドの彼方に
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